最新技術の導入

年の光学的調査部門の進歩には、めざましいものがあります。

文化財を修理する際、着手する以前に、まずさまざまな調査が必要です。X線撮影、赤外線撮影、紫外線照射などによって、肉眼では見ることのできない部分の調査も行われます。また、実体顕微鏡撮影では、裂や紙の繊維などの細部構造の研究も行われます。

これら光学的調査によって修理前の現状を把握し、データに基づいて最善の修理方法が検討されるわけです。一方、修理に使用される補絹用の絹については、新しく織られた絹を高崎原子力研究所で人工的に劣化させる方法が用いられています。

これによって、織り方はもちろん、老化の具合をも類似させることができ、元来の風合いをそこなわず、修理をほどこすことが可能なのです。

弊社では、このような日々の進歩に対応する意味からも、月に一度ミーティングを行い、綿密な打ち合わせや意見交換などを積極的に行っています。さらに年に一度、各々一年間の仕事を振り返り、技術面での反省や今後の課題などを発表する研究発表会(研修会)を行い、全員の技術の向上、均一化に努めています。


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